2023年に30周年を迎えた「機動戦士Vガンダム」
富野監督の「このDVDは見られたものではないので買ってはいけません」発言や、鬱アニメのネタとして扱われる事が多い本作でしたが、各メディアでVガンダムの制作スタッフが当時を回顧する機会が増え、再評価が始まっています。
このブログでは、Vガンダムに登場するメカ・キャラクターの演出方法や制作当時のエピソードについて解説します。
過去にVガンを観たことのある方も、改めて振り返ってみると新たな魅力を発見できます。
第1話「白いモビルスーツ」
放送日・スタッフ(敬称略)
- 放送日:1993年4月2日
- 脚本:桶谷顕
- 絵コンテ・演出:佐藤育郎
- 作画監督:瀬尾康博
プロローグ
地球を汚染させてしまった人類が宇宙に移民をして、それに十分馴染む時代となっていた。しかし、人類は この宇宙でも地球上と同じように戦争の歴史を繰り返していた。それは自らの愚かさを治して 新しい環境に適応しようとする人の本能がさせていることなのだろう。こんな人類でも宇宙に暮らすことができると信じなければ、人の歴史はあまりにも悲しい。
宇宙世紀0153 宇宙戦国時代
引用元:アニメ『機動戦士Vガンダム』第1話「白いモビルスーツ」 ©創通・サンライズ
長年、宇宙の各サイドを統治してきた地球連邦政府及び地球連邦軍は弱体化し、既に形だけのものに成り果てています。しがらみがなくなった各コロニーは、互いに覇権争いを始めます。独自に軍事力を持ち、他のコロニーに介入し統治下に置く。まさに中世の戦国時代です。
かつての「ジオン公国」のような一国強者ではなく、各コロニーサイドから大なり小なりの規模でいくつもの勢力が台頭したのでしょう。
「Vガンダム」に登場する「ザンスカール帝国」は、サイド2から台頭した勢力です。
かつてのハマーン・カーン率いる「ネオ・ジオン」のように「ザンスカール帝国」は、Vガンダムの物語開始時点で既に地球(旧東欧)への侵攻を果たしています。艦艇やMS群を見る限り、宇宙世紀0153時点では、コロニー間の中で最も大きな軍事力を有していたと考えられます。それは、劇中で「アクシズ」のような第三勢力が登場しなかったことからも推察できます。
「ザンスカール帝国」以外にどのような勢力が存在したのか。現時点で公式(=映像化したガンダム作品)では語られていません。
あらすじ
ウッソの駆るシャッコーはクロノクルとの戦闘で戦闘不能に。ウッソは辛くも脱出し、マーベットの助けを得てリガ・ミリティアの秘密工場に帰投する。再びクロノクルからの強襲を受け、ウッソはコアファイターで応戦するも苦戦。射出されたハンガー・ブーツと合体した白いモビルスーツ「Vガンダム」でクロノクルを撃退する。
演出
順番入れ替え
第1話「白いモビルスーツ」は物語の時系列上、第4話「戦いは誰のために」の後になるエピソードでした。つまり、第4話の内容を第1話に持ってきたということです。
各話のアバン(物語の冒頭で流す導入映像)で振り返るのではなく、1話丸ごと入れ替えを行なっています。
順番が入れ替わった理由は、
第4話まで主役MSの「Vガンダム」が登場しないからです。
「Vガンダム」のメインターゲットは、低年齢層(小学校高学年)を想定していました。
毎週放送するTVシリーズだと、約1ヶ月程「Vガンダム」が登場しないことになります。
主役MSが登場しない事による視聴離れに配慮した演出です。
当初は、時系列に沿ったシナリオを作成していましたが、急遽、富野監督により変更の指示がありました。
当時の制作スタッフがこのように述懐しています。
園田英樹氏(脚本)
僕が富野さんと仕事するっていうことで本当は1話の脚本を書いてた。富野さんの原作をもらって、それを翻訳して、各話ライターに伝えて。 1話の脚本書いて、各話ライター含めて4話ぐらいまでシナリオができた時点で、突然、富野さんが構成変えるって言い出して、4話を1話に持ってきた。そのときさ、心の中で「えー!!」って。 シナリオはもう1話から4話までできてたのよ。次のシナリオみたいな感じの時に急に言い出したんだよね。 だから結構、作画とかも進んでたんじゃないかな。それがVガンの立ち上げの話としては一番印象に残っている出来事ですよね。
確かに4話を1話に持ってきた方がオッというサプライズな感じで始まる。この主人公っていうとこから始めるんで、それは結構インパクトのある始まりだなと思ったので別に文句は言わなかったですけど。 こういうことができるっていうのは、さすが監督だなと。 だから、本来の冒頭の構成を頭に描きながら見てもらうと面白いかもしれないですね。
引用元:YouTubeお願いだから語らせてくれよ 【Vガンダム】ガンダム脚本家・園田英樹がガンダムについて語ります!
西村誠芳氏(作画監督:当時スタジオダブ)
放送だと二話(「マシンと会った日」)、あれ制作としては一話なんですけど。
引用元:fullfrontal.moe スタジオダブの裏話: サンライズの名作アニメを作った人々 – 西村誠芳ロングインタビュー
なんか「え、どうすんの?え、どうすんの?」としか思わなくて、放送を見てああこうしたんだと思ってました。
(放送前に)もう知ってました。なんか二話になるらしいよと言われて「えー!?」
だって無理やりでしょ?結局一話からガンダムが出なきゃいけないみたいな話になったらしい。
爆発シーンについて
劇中、爆発シーンにはこのような絵が挿入されていました。
引用元:アニメ『機動戦士Vガンダム』第1話「白いモビルスーツ」 ©創通・サンライズ
Vガンダムの前に観ていたガンダムは、超神作画の「0083」でした。目が肥えまくってしまった当時の私は、この爆発シーンを初めて見たとき、正直「なんだこれ!?」と思わず吹いてしまったのを覚えています。
山本裕介氏(演出)
「爆発シーンは(作画の)枚数が必要になるので、1970年代のロボットアニメでやっていたような、BG(背景美術)の置き換えで処理をする」
引用元:Febri 山本裕介に聞いた 『機動戦士Vガンダム』30年目の真実①
作画3コマ打ちの徹底
アニメーションを1秒間映すのに必要な絵は、24枚(24コマ)です。
「3コマ打ち」とは、同じ絵を3枚用いる手法です。
つまり「3コマ打ち」の場合、アニメーションを1秒間映すのに必要な絵は、
24枚÷3枚=8枚(8コマ)ということになります。
日本の一般のTVアニメーションでは「3コマ打ち」が主流ですが、
「Vガンダム」では「3コマ打ち」をより徹底する制約があったようです。
西村誠芳氏(作画監督:当時スタジオダブ)
『Vガンダム』で困ったのが最初に全部3コマ打ちでと言われたのです。僕はどっちかというとコマ打ちで動きを詰めるというのがずっと、『ダーティペア』とか『シティーハンター』とかでよくやってたことだったので、オール3コマ打ちとなった時にどう描けばいいのか分からなかった。
引用元:fullfrontal.moe スタジオダブの裏話: サンライズの名作アニメを作った人々 – 西村誠芳ロングインタビュー
影無しの絵
「Vガンダム」(特に初期の頃)では、「影無し絵」が多用されていました。
引用元:アニメ『機動戦士Vガンダム』第1話「白いモビルスーツ」 ©創通・サンライズ
その名のとおり、メカやキャラクターに影の色がありません。
影がないと、陰影がなくなりますから、全体にあっさりとした画になります。
「Vガンダム」に限らず、当時のサンライズのTV作品ではこの手法がよく使われていました。
西村誠芳氏(作画監督:当時スタジオダブ)
『Vガンダム』の時にチラッと聞いた話はあります。その前の『0083』でセルの仕上げさんたちに嫌われたらしいです。『0083』で影を細かく塗り分けをやりすぎたとかいろんなことをやりすぎてしまって『ガンダム』と言うだけで仕上げさんから「うちはやりません。」と。「今回は影無しでやりますから大丈夫です。」みたいな言い訳のために影無しになったという話を聞きました。もう一つには、富野さんがやっぱり影で誤魔化すのがあまり好きじゃないという話も聞いてはいるんだけど、もしかしたら両方なのかもしれない。
引用元:fullfrontal.moe スタジオダブの裏話: サンライズの名作アニメを作った人々 – 西村誠芳ロングインタビュー
また、「0083」で総メカニカル作画監督を担った佐野浩敏氏は、「メカニカルデザイン協力」として、カトキハジメ氏が描いたVガンダムのデザインをアニメーション用に新たに描き起こしています。
その際も、「(MSの)線を減らすように」と指示があったようです。
「Vガンダム」は「ガンダムZZ」から7年ぶりのTVシリーズのアニメでした。
富野監督の演出意図もありますが、毎週の放送するTVシリーズの制作に耐えられるように、作画の負担を極力減らそうとしていたことが伺えます。
キャラクターについて
Vガンダムに登場するキャラクターは、過去の宇宙世紀の歴代登場人物のセオリーとは異なる人物設定で描かれています。
ウッソ・エヴィン
富野版「未来少年コ◯ン」な主人公
第1話の冒頭、クロノクルの駆るゾロからの攻撃を受け、戦闘不能になったウッソのシャッコーは、脱出ポッド(コクピットブロック)を射出して戦場からの離脱を図ります。
空中で脱出ポッドから飛び降りたウッソは、森の中へ落下。
クロノクルが「あの高さ、助かるまい。」と述べているように、パイロットは助からないと思われる高さ、おそらく20m以上はあったと思われます。
ところが、ウッソは持ち前の身体能力を発揮します。
落下の途中で木の枝を捕まえて、地面に無事着地するのです。
引用元:アニメ『機動戦士Vガンダム』第1話「白いモビルスーツ」 ©創通・サンライズ
その他にも、以下のような演出があります。
- 風向きの変化を感じることで時間の経過を悟る
- マーベットに自分の居場所を伝えようと、ジャケットを木の枝に引っ掛けて飛ばす。
引用元:アニメ『機動戦士Vガンダム』第1話「白いモビルスーツ」 ©創通・サンライズ
これらは、今までの宇宙世紀ガンダムシリーズの歴代主人公にはなかった特性です。
「ファーストガンダム」のアムロは、部屋にこもってメカいじりをしてましたから、真逆です。
地球上での生活を熟知している。頭の回転が早いので、環境の変化に適応する能力が高い事も特筆すべき点です。
富野版「未来少年コ◯ン」のようなを快活さを見せてくれます。
年相応の子供らしさ
13歳とは思えないほど隙のないウッソ少年ですが、年相応の少年らしさもあります。
コアファイターでウッソを救助にきたマーベット。ウッソはマーベットに会えた嬉しさで、「マーベットさん」と何度も声をかけます。まるで飼い主に戯れる猫のようです。
クロノクルのゾロ(トップ・ターミナル)とのドッグファイトの際、ウッソの駆るコアファイターのバルカン砲が弾切れになります。
本当なら大ピンチの場面ですが、ウッソ少年は「ああ、弾切れなの。そうかもしれない。」と怯みません。深刻な感じにさせないコミカルさと、前述したウッソの頭の回転の早さを物語っています。
Vガンダムでクロノクルのゾロの襲撃を退けたウッソ。「なんで生きてるんだ僕は…」と動揺します。
しかし、ウッソ少年はそれをいつまでも引きずりません。
ウッソはVガンダムのコクピットハッチを開けて立ち上がります。これは戦争(=非日常)からの開放です。大きく息を吸い込んだウッソは、両腕を挙げて伸びをして、歓声をあげます。
引用元:アニメ『機動戦士Vガンダム』第1話「白いモビルスーツ」 ©創通・サンライズ
ここでも、今までの宇宙世紀ガンダムシリーズの歴代主人公にはなかった「前向きな少年」として描かれています。
ニュータイプの片鱗
ウッソは、MSの操縦に関してもスペシャルな能力を発揮しています。
物語の時系列上、第1話の開始時点で、既にウッソはMSシャッコーを乗りこなし、ベスパのMSを撃墜しています。ウッソは初めてVガンダムを駆り、以下にような卓越した操縦技術を見せます。
- 初めてのコアファイターの操縦で夜間着陸に成功。ロメロ爺さんがマーベットが操縦していたと勘違いするほど技術が高い。
- 実戦中にコアファイターからVガンダムへのドッキングを成功させる
- 白兵戦(ビームサーベルでチャンバラ)でゾロ(クロノクル機)を撃退
もはや宇宙世紀ガンダムではお馴染みのニュータイプ特性です。
劇中で、ウッソの操縦を見たマーベットはこう呟きます。
「ひところ、ニュータイプと言われるパイロットたちがいたっていうけど、まさかね。」(マーベット)
「F91」のときもそうでしたが、「ニュータイプ」というものは、既に遠い過去の存在であり、概念のみが都市伝説のように語り継がれているようです。
この後、ニュータイプという言葉がVガンダムの劇中で語られるのは、随分後の話になります。
ウッソの撃墜数
ウッソが劇中で敵機を撃墜した数をカウントします。
撃墜としてカウントする定義は、戦闘不能状態(もしくは撤退)になったもの。小破・中破にかかわらずカウントします。
引用元:アニメ『機動戦士Vガンダム』第1話「白いモビルスーツ」 ©創通・サンライズ
- MS 1機(ゾロ・クロノクル専用機)
カテジナ・ルース
ガンダム主人公の系譜を引継ぐヒロイン
皆さん大好きな「カテ公」です。
でも「カテ公」になる前のカテジナさんが、最初はどんな人だったか覚えている人はいるでしょうか。
先述したウッソが、その名の通り「嘘(うそ)のように何でもできる子」として描写されているのとは対象的に、物語冒頭のカテジナは、今までのガンダムシリーズの主人公を演じています。
カテジナ達が帯同するリガ・ミリティアのカミオン隊は、ベスパの空襲を受けた特別区ウーイッグを訪れます。ここでカテジナは、大勢の◯体の山を見ても動揺せず。笑みを浮かべます。
「ウーイッグの街はこういうふうに爆撃されて良かったんです。特別区の特権にすがっていた人々は 皆、堕落してしまいましたから。」
「しかし、これは人のやることではないよ。」と憤るオイ・ニュング伯爵に対して
「人の歴史はそうでしたかね。」と冷めた物言いで返事します。
一方で「こんな景色、シャクティたちには見せちゃいけないわよ。」と子どもたちへの配慮を見せます。
そして、この空襲がリガ・ミリティアの工場を隠すためだったと知り、カテジナは憤ります。
カテジナは、現在の自分が置かれている環境や周りの大人たちに不満を抱いています。(その具体的なエピソードは後に語られます。)
特別区に居ながらも、ウッソやシャクティのようにカサレリアに住む地球の不法居住者(特に子どもたち)に対しては、偏見を持たずに接し、弱き者は守ろうとする姿勢がみえます。
「大人への反抗心」は、宇宙世紀ガンダムの歴代主人公が持っている基本スキルです。
ちゃんと「ガンダム」を継承している主人公がここにいたわけです。
ただ、このような偏った思想を正しい方向へ導く存在が現れなかったために、後の彼女の人生を狂わせることとなります。
クロノクル・アシャー
愛すべき残念な好敵手(ライバル)
赤いMSにマスク姿。そして、名前がアシャー(シャーの逆)。
Vガンダムの中でのウッソの好敵手(ライバル)になる…と当初は思っていたクロノクル。
第1話から何だが形見の狭い立場のようです。
ベスパのテスト機シャッコーの回収に成功したクロノクルは、帰投したラゲーン基地でファラ司令からこのように言われます。
「中尉はシャッコーの機体はきちんと回収したのだ。貴公はこれで十分に任務を果たした。本国に帰るがいい。実戦も経験したのだからな。」(ファラ)
クロノクルはザンスカールの女王マリアの弟です。
つまり弟に何かあっては…とクロノクルを早く本国へ返したい(厄介払いしたい)思惑がみえます。
クロノクルとしては、戦果を残さないまま本国へ帰るわけにもいかず、リガ・ミリティアの残党狩りを望んでいます。
そんなクロノクルの思惑を上官デプレ大尉が察して、クロノクルの残留をファラに進言します。
しかしながら、野心家のデプレ大尉は、決してクロノクルの肩を持っているわけではなく、「クロノクルはどうせ坊っちゃんだから失敗するだろ」と失点することを望んでいるようにもみえます。
クロノクル自身も「女王の弟」であることを払拭し、出世するために結果を残そうとしている健気な野心家です。
「ファーストガンダム」の颯爽たるシャアとは明らかに異なり、クロノクルは「女王の弟」という呪縛を背負わされた、もうひとりの愛すべき主人公といえるでしょう。
モビルスーツについて
Vガンダム
主役メカは量産機
Vガンダムは、コアファイターをコアユニットとしてハンガー(トップリム)とブーツ(ボトムリム)を戦況に応じて合体・分離ができる「マルチプルモビルスーツ」です。
第1話では、Vガンダムのもうひとつの特徴である
「量産機である(=よく壊れる)」演出が描かれています。
引用元:アニメ『機動戦士Vガンダム』第1話「白いモビルスーツ」 ©創通・サンライズ
ウッソが、Vガンダムになるためにブーツとの合体を試みますが、ブーツはクロノクルに撃墜されます。マーベットたちは、慌てることなく次のブーツを射出します。
またリガ・ミリティアの秘密工場には、Vガンダムの各パーツ(ハンガーやブーツ)が数多く残されていることが描かれています。
「ガンダム」という呼び名について
劇中で「ガンダム」と呼ばれることは、ほとんどありませんでした。
- 「ヴィクトリータイプだって使えるじゃないか。ニュング伯爵」(チャバリ)
- 「白いヤツだと!」(クロノクル)
Vガンダムの第1クール(地球東欧編)では、ラゲーン基地に所属するイエロージャケットのパイロットが、「ガンダム」について語るシーンも出てきます。
そこでは、ニュータイプと同様に、「ガンダム」という存在が遠い過去の伝説のようなものとして語られます。
ウッソなどの主要人物は、主に「ヴィクトリー」・「V2」と呼称し、頻繁に「ガンダム」と呼ぶようなことはありませんでした。
主人公ウッソ・エヴィンが、「ガンダム」と呼ぶ機会は数少ないです。
遠い過去の伝説となったガンダムよりも、ヴィクトリーと呼ぶ方が自然だったのでしょう。
だからこそ、最終話でウッソが叫ぶ「ガンダム」が、より鮮烈な印象を与えています。
最後に
「Vガンダム」の第1話は、時系列上では第4話にあたり、前代未聞の順番入れ替えが行われました。
順番を入れ替えた理由は、番組のメインターゲットが小学校高学年であるため、主役機である「Vガンダム」を初回から登場させたかったからです。
時系列どおりのシナリオで制作が進行中に、富野監督から順番入れ替えの指示があった為、制作スタッフは驚きをもって迎えました。
「ZZ」以来、7年ぶりのTVシリーズだった「Vガンダム」は、「影なし」など作画の負担を軽減する手法がとられています。
主人公ウッソの性格や地球から物語が始まる点など、今までのガンダムとは一線を画す舞台設定になっていましたが、先述のシナリオの順番入れ替えの影響で唐突感があり、ウッソに感情移入しづらいのが残念なところ。
これからウッソ少年の終わりのないディフェンスが始まります。